太陽輻射圧を推力として利用するソーラーセイルは,近年研究が活発に行われている超小型深宇宙探査機の航行能力を増強できる推進システムであり,超小型深宇宙探査ミッションの高度化に資すると期待される.ソーラーセイルを実際に利用する場合は探査機の軌道制御のために姿勢制御が必要であり,軌道と姿勢を同時に制御するシステムが求められていた.本研究ではこれを可能とする可変形状ソーラーセイルの制御則を体系的に求めるとともに,近い将来の月探査,月開発に資するミッション設計を行っており,超小型ソーラーセイルによるこれらのミッションの実現性を大幅に向上できたといえる.
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