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本年度は昨年度の成果を発展させ、以下の進捗を得た。 (A) 在庫コストや機会損失を表すことができる期待値関数に関して精度と利用する線形関数の数に保証のある区分線形近似の方法 フードデリバリーに限らず在庫管理の文脈における最適化では、機会損失や在庫コストを扱うことが多い。これらのコストは需要という不確実な値を含む期待値からなる非線形関数として表現されるため、整数計画などのモデルに組み込む際には区分線形近似などを用いて近似されることが一般的である。従来、区分線形近似を利用する場合は、「精度」と「区分線形関数を構成する線形関数の数」が前もってわからないため、予備実験を行い、適当な区分線形関数の数を決めることが多い。本年度の研究では、結果をまとめた論文を学術誌へ投稿を行った。ただ、査読結果は非採択であったため、指摘を踏まえ数値実験と理論証明を補強し、別誌への再投稿に向けて原稿を大幅に改訂中である。 (B) SNSとアンケートを用いたフードテックに関する消費者意識の研究 本研究課題で対象としているフードデリバリーサービスはフードテックと呼ばれる領域に分類される。フードテックは日本において強くは浸透しておらず、普及のためにはシステムの最適化といったサービスの改善はもとより、消費者側の意識の把握が重要と考えられる。本研究では前年度から引き続き、SNSとアンケート調査を用いてフードテックに対する消費者意識の調査を行った。これらの結果をまとめた論文の投稿を行い、論文はHumanities and Social Sciences Communications誌に採択された。
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