本研究では長寿命かつ低損失な摺動表面を実現する超硬質かつ超低摩擦な窒化炭素膜の創成を目指し、CNラジカルとイオンの生成を両立した高密度反応場を形成し、高窒素かつ高C-N結合を有する窒化炭素膜の作製を行った。マイクロ波励起高密度基材近接プラズマ(MVP)法を用いた窒化炭素合成において原料ガスおよびマイクロ波周波数、Duty比を制御することによりプラズマ中のN2+やCNラジカルの発光強度比を制御することが可能であり、CNラジカルの発光強度比の増加およびC7H8を炭素源として使用することで,膜中の窒素含有量およびC-N単結合の比率を増加させることが可能であった。
|