アンモニアの気液相転移を用いて、湿潤未破砕の微細藻類試料から直接脂質を抽出する技術を開発した。アンモニアと微細藻類試料の重量比が45:1のとき、試料から48.5 wt.%(乾燥重量基準)が抽出物として得られ、99 wt.%以上が脱水された。抽出物には炭素数12から20の脂肪酸が含まれており、乾燥や細胞破砕を用いる既存法と同程度の収率でバイオディーゼルを合成することに成功した。また抽出物には、脂肪酸以外の成分も多く含まれており、燃料用途に限らない微細藻類成分の抽出技術としても有望であることが示された。
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