本研究では超高速時間分解電子顕微鏡法を用いた、ナノ構造中の音響波と磁気・強誘電ドメイン構造を可視化手法なの開発を行い、これによる固体の超高速ダイナミクスの研究を行った。音響波の振幅や原子変位方向まで定量評価可能な5次元走査型電子顕微鏡法を確立し、シリコン薄片中を伝搬する音響波の特性を明らかにした。さらにこの手法を磁気構造の可視化が可能なローレンツ電子顕微鏡法と組み合わせることで、代表的なスピントロニクス材料である鉄ガーネット系の磁性体において、ナノ構造に特有な音響波と還流磁区の結合を明らかにした。
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