がんの放射線治療での殺傷効果を高める薬剤は増感剤と呼ばれ、放射線治療の効率化をはかるために研究が進められてきた。玉野井らが開発した増感剤は従来の増感剤に比べ、少なく見積もっても1桁以上高い増感効果が得られている。そのメカニズムを解明するため、本研究では照射X線量の定量化と、シミュレーションによる電子スペクトルや光子フラックスの検討を行った。光子フラックスから吸収線量は0.03 Gy/secと推定された。また、ヨウ素の有無によって電子スペクトルや光子フラックスに違いがあることをシミュレーションによって確認することができた。
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