超低閾値なコヒーレント光源として期待されるポラリトンレーザの室温電流注入発振を目指した。①水熱合成バルク酸化亜鉛単結晶を機械的・化学的方法により光の波長程度の厚さまで薄膜化し、かつ長い励起子寿命を確保するプロセスを確立した。②光励起型の微小共振器を作製し、角度分解反射測定により共振器ポラリトンの上枝・下枝のエネルギー分散を測定し、共振器ポラリトンの安定性指標であるラビ分裂量が従来の実験報告値(130 meV、低温)よりも数十 meV高いことを確認した。③電流注入型素子を作製し整流特性を確認した。これらの成果は、ポラリトンレーザの安定室温動作に繋がる重要な成果であると考えられる。
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