研究課題/領域番号 |
21K14567
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研究機関 | 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構 |
研究代表者 |
佐々木 孔英 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 高速炉・新型炉研究開発部門 大洗研究所 高温ガス炉研究開発センター, 技術・技能職 (90822792)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 高温ガス炉 / 被覆粒子燃料 / セシウム / ゲッター材 / 高温安定性評価 |
研究実績の概要 |
令和3年度は研究初年度として、当初の計画通り、SiC球やZrO2球試験片材などの実験用物品の調達を行った。 また、次年度の準備に向けた取り組みとして、試験方法の検証作業を行った。SiC球表面を高温大気酸化(1600℃×1h)させることでSiO2から成るCsトラップ層を成膜させることに成功した。この試料表面に成膜したSiO2層について、Cs浸漬試験を行い、Cs捕獲機能を有することを確認した。 Cs捕獲機能の高温安定性を評価するため、1600℃×1hのArガス雰囲気加熱を行ったところ、試験後試験片の元素分析結果から高温安定性が確認されたが、加熱試験に用いたアルミナ坩堝を発生源とするアルミニウムによる試料汚染が確認された。この対策として坩堝の種類を黒鉛製に変更するなど、次年度に向けた実験方法改善へのフィードバックが得られた。
令和3年12月から令和4年12月まで、育休取得により研究活動を中断している(中断期間は、1年未満の予定)。今後の進捗に応じて、研究期間最終年度に延長申請手続きの要否について判断する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度は当初の計画通り、SiC球やZrO2球試験片材などの実験用物品の調達及び次年度に向けた取り組みとして、試験方法の検証作業を行うことも出来た。 当初計画において、今年度に計画していた事項を完了することができたことから、本研究は、おおむね順調に進展している。と判断する。
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今後の研究の推進方策 |
次に述べる①及び②により、今後の研究の推進を図る。 ①次年度に向けた模擬試験によって、加熱試験中の試験片コンタミの問題を予め認識することが出来たため、今後の高温安定性試験に用いる坩堝は、より実際の高温ガス炉燃料環境を模擬した黒鉛坩堝を用いて試験を進める。 ②交付申請時点では、Csトラップ材として、Cr2O3、TiO2、ZrO2を挙げていたが、実際の燃料製造ラインへの適応性を再考した結果に基づき、SiO2とZrO2をCsトラップ材の対象として研究を進める。特に、SiO2は化学熱力学上、高いCs保持能力が期待できるため、SiO2によるCsトラップ材の開発に研究リソースを活用する。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受けて策定された、研究機関等の対応方針に従い、研究協力相手先に出張して行う打合せ等が当初計画通りに実施することができなかったことや育休取得により研究の実施期間が短かくなったことにより、本研究に係る今年度の支出が当初計画に比べて少なくなったため、次年度使用額が生じることとなった。 次年度から本研究のメイン部分である実験を進めていく予定であり、次年度使用額は、次年度分研究費と合わせて、実験結果の分析や試験片等の実験に必要な物品の購入に係る費用等として使用する。
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