多原子クラスターの系統的予測法を拡張することに成功した。旧来の球対称シェルモデルは、クラスターが仮想的に球形であると仮定するため、構造ごとの安定性までは議論できない。我々はこれまでに、クラスターの形状ごとの軌道の分裂やシフトに基づいて、安定クラスターを効率的に探索する対称適合軌道モデルを構築してきた。今回さらに、クラスター間に広がる電子共役の概念を導入することで、大きなサイズの安定クラスターを系統的に生成する新たな方法論を導入した。また、発光性Agドープ無機ガラスや発光性Snドープ無機ガラスにおいて、発光性ユニットとなるクラスターが埋め込まれていることを見出した。
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