化合物の分子サイズの違いが腫瘍に対する集積特性(EPR効果)を変化させることが知られており、精密に分子長を制御可能な化合物を利用することで系統的な評価が可能となる。段階的な有機合成手法を活用し、繰り返しユニットを持つ鎖状単分散ポリケトンの2-10量体および最大20量体までの単離に成功した。また、ポリケトンおよびポリイミン類縁体の金属イオンとの錯形成における、機能性材料への可能性も確認された。ポリケトンを基盤とした様々な分子サイズを有する鎖状(ポリケトン類縁体)・環状化合物(calix[3]pyrrole類縁体)の合成、その構造解析ならびに分光学的測定、計算化学的手法により特性評価に取り組んだ。
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