本研究課題は近年次世代医薬として注目を集める核酸医薬であるオリゴヌクレオチドの触媒的合成を目的とするものである。 亜リン酸のP=O結合の活性化を志向し、種々Lewis酸の検討を行ったところZn(II)種が高活性を有することが明らかとなり、ヌクレオシドの触媒的亜リン酸化が高収率で進行することを見出した。一方で、逐次的反応による2つのヌクレオシドの亜リン酸化は選択性の制御が課題となった。触媒の再検討を行ったところZr(IV), Hf(IV)を触媒として用いることでヌクレオチドの最小構成単位の触媒的合成が実現した。
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