研究成果の概要 |
主に一電子酸化反応を利用して、フルベンを熱力学的に安定な異性体であるベンゼンに異性化させる研究を行った。その過程で、 光・酸素と増感剤存在下でフルベンが速やかに反応し、環開裂を伴い3,3-ジアルキル-4,5,6,7-デヒドロオキセパノンという高い酸化数を持つ7員環化合物を与えることがわかった。これを環縮小させることによってベンゼンに誘導することを試みたが、良い結果は得られなかった。一方、アルコールのC-O結合を切断して炭素ラジカルを発生させ、これをスチレン誘導体と反応させて1:1成績体を得る反応や、エーテル のC-O結合をも切断する技術を新規に開発することに成功した。
|