研究課題/領域番号 |
21K14658
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分34020:分析化学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
Le ThuHacHuong 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 主任研究員 (60752144)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 磁気不斉二色性 / キラルメタマテリアル / オプトナノ流体デバイス / 光-分子の超強結合場 |
研究成果の概要 |
本研究では、磁場と無偏光の光源だけで光学異性体を分離分析できる磁気光学に基づいた新原理のキラル分離分析の実現に向けて、円偏光二色性と磁気キラル二色性を有するキラルメタマテリアル構造開発と分子キラリティー・磁場・光子が協奏的に働く独特なオプトナノ流体デバイスの開発に取り組んできた。結果として、これまでに限定された物質でしか発現しない微弱の磁気キラル二色性をメタマテリアルの人工的な光共振器で初めて実証することとなった。また、平面波と直接結合しないダークプラズモンモード数十nmの流路に強く閉じ込めることにより、光・分子の超強結合を実現した。これらの成果はキラル分離検出に重要な原理検証結果となった。
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自由記述の分野 |
光工学, 光量子工学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、分子・磁性・光との相互作用を積極的に活用することを通じて、永久磁石と無偏光の光源だけで光学異性体が分離分析できる高性能かつ汎用的なキラル分離分析技術の実現に向けた重要な方法論を提供しており、その学術上の意義とインパクトは大きい。特に生体分子の構造機能解析や製薬創薬分野で一般的に用いる円偏光二色性(CD)及び振動円偏光二色性(VCD)分光法に比べて、光の位相の制御が一切必要せず,一般的な吸光度測定だけでキラル分光法が実現できる点に絶対的な強みである。高性能及び汎用性のみならず,超高速時間分解キラル分光法を可能とする.また,簡易なシステム構成はキラル分離分析装置の小型化にも優れる.
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