研究課題
若手研究
「咀嚼時に食品の構造がどのように変形・破断すると、いかなる食感と心地良さが生まれるのか?」は不明であり、多くの食品製造工業では、経験に基づく試作と食感評価を繰り返すことで、食感の改良を図ってきた。本研究では、製造時(食品の構造)から、咀嚼時(変形・破断挙動)、脳での認知時(食感と心地良さ)までに生起する現象に関し、人工知能を用いて統合化を図り、論理的に食感の改良を図るための基礎を確立することを目指した。
食品工学
製造時(食品の構造)から、咀嚼時(変形・破断挙動)、脳での認知時(食感と心地良さ)までの全現象を統合化して、食感と心地良さの予測を目指した点に学術的な意義があると考えている。また、現在、食品の構造に基づく食感の予測は、推察の域を出ていない。そのため、食品製造工業では、多くの場合、経験的な知見を基に食感の改良を図っている。このような状況において、全現象を統合化し、食感等の改良を論理的に実施可能にすることには、大きな社会的な意義があると考える。