本研究の目的は新規代謝調節遺伝子として同定されたSmek2遺伝子の機能の全容を解明することにある。そのためにCRISPER/Cas9システムを用いたノックアウトラットの作製と、in vitroにおける過発現系の作製に取り組んだ。Smek2ノックアウトラットの作製については技術的な問題から作製に至らなかった。過発現系用のベクターの構築に成功し、ラット肝臓細胞およびヒト神経芽細胞腫細胞における過発現実験を行った。その結果、Smek2が肝臓糖代謝を制御する経路を特定し、また、Smek2は脳内アミロイドβを減少方向に制御している可能性があることを見出した。
|