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2022 年度 実績報告書

食品の香気成分の抗菌活性を用いた新たな感染症対策

研究課題

研究課題/領域番号 21K14811
研究機関香蘭女子短期大学

研究代表者

山口 孝治  香蘭女子短期大学, その他部局等, 准教授 (90441724)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2023-03-31
キーワードテルペノイド / 組み合わせ / 増殖抑制 / 殺菌作用 / 軟膏 / コーティング剤
研究実績の概要

2022年度は、主にテルペノイドの応用に関わる「軟膏」と「コーティング剤」という2つの方法について研究を行った。
まず軟膏への応用についてはワセリンに流動パラフィンを加えたものを軟膏として用い、それにテルペノイドを加えたものを「テルペノイド軟膏」として使用した。方法として、ブレインハートインフュージョン寒天培地に菌液を広げ乾燥したものに滅菌綿棒で軟膏を塗って培養した。しかし、軟膏を塗った部分にも細菌の増殖が見られたため、抗菌効果を明らかにすることはできなかった。また、寒天培地の代わりに人工皮膚シートを用いても抗菌効果は見られなかった。
次にコーティング剤への応用を調べるため、寒天培地にDMSOで希釈した0.001 Mのテルペノイドを広げ乾燥後、白金耳で菌液を塗り培養した。しかし、テルペノイドでコーティングしたものでも細菌の増殖が見られた。その後、1 M、0.1 M、0.01 Mと高濃度のテルペノイドをコーティングしたものでも増殖抑制は起こらなかった。さらに5%寒天を用いて同様の処理を行い、切り取った寒天培地上の細菌数を測定したが菌数の変化は見られなかった。
2021-2022年度にかけてテルペノイドの抗菌効果についての研究を行ったが、in vitroでの抗菌効果については、従来の報告よりも広範囲で低濃度の抗菌効果を示す組み合わせ(Carvacrol、Thymol、Nootkatone、Eugenol)を開発することができたが、それを抗菌薬として応用するために十分な結果は得られなかった。この原因として、今回用いた方法が応用への評価方法として正確ではなかったことが考えられる。今後は、実験動物を用いた感染実験などを行うことで、直接的に抗菌効果を評価すること、また、軟膏やコーティング以外の方法で応用できるものを明らかにする必要があると考えられる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Antibacterial effect of the combination of terpenoids2022

    • 著者名/発表者名
      Takayoshi Yamaguchi
    • 雑誌名

      Archives of Microbiology

      巻: 204 ページ: -

    • DOI

      10.1007/s00203-022-03142-y

    • 査読あり
  • [学会発表] 植物モノテルペンの組み合わせによる抗菌活性の評価2022

    • 著者名/発表者名
      山口孝治
    • 学会等名
      九州微生物研究フォーラム2022

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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