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2023 年度 研究成果報告書

炎症性腸疾患の病態制御を目指した成分栄養療法の炎症制御メカニズム解明

研究課題

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研究課題/領域番号 21K14821
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分38050:食品科学関連
研究機関北海道医療大学

研究代表者

窪田 篤人  北海道医療大学, 薬学部, 助教 (70879931)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード炎症性腸疾患 / 芳香族炭化水素受容体 / 成分栄養療法 / 制御性T細胞
研究成果の概要

炎症性腸疾患(IBD)の病態には、炎症を抑制する制御性T細胞(Treg)が関与することが報告されている。Tregは芳香族炭化水素受容体(AhR)によって誘導されるが、成分栄養(ED)に含まれる複数の化合物やその代謝物についてレポーター細胞株を用いてAhR活性を測定した。その結果、EDに豊富に含まれるトリプトファンの代謝物がAhRの強力なアゴニストになる事を見出した。その活性は、IBD治療のキードラッグである5-ASAの2~4倍であり、Tregを誘導し、IBDモデル動物の炎症を抑制する事が明らかとなった。以上の結果は、EDが保存的治療のみならず炎症制御機能を有する事を示唆している。

自由記述の分野

免疫学

研究成果の学術的意義や社会的意義

成分栄養療法(ED)は、IBDにおける消化管の保存的治療や栄養補充として経験的に用いられてきた。一方、近年の臨床論文ではEDに炎症制御作用を示唆するものが複数散見される。本研究では、EDに含まれるトリプトファンが生体内で代謝されAhRを介しTregを誘導する事を見出した。これは、EDがIBDの炎症を抑制し治療に貢献し得る事を示す基礎的エビデンスとなる。EDによる炎症制御機構が明らかになったことから、今後のIBD治療における成分栄養療法の立ち位置を変え、新たな薬物-栄養相互作用など発展的な研究の基礎となると予想する。

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公開日: 2025-01-30  

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