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2021 年度 実施状況報告書

イネNLR型抵抗性遺伝子の進化様式を利用した罹病性遺伝子の同定

研究課題

研究課題/領域番号 21K14834
研究機関公益財団法人岩手生物工学研究センター

研究代表者

清水 元樹  公益財団法人岩手生物工学研究センター, ゲノム育種研究部, 主任研究員 (90734343)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワードペアNLR / Integrated Domain / 罹病性因子
研究実績の概要

イネいもち病に対するイネ抵抗性遺伝子の大多数がNucleotide-binding Leucine-Rich-Repeat(NLR)タンパク質をコードする。その一部は、Integrated domain(ID)呼ばれる遺伝子の進化過程で他のタンパク質ドメインが挿入されたと考えられるドメイン領域を遺伝子内に持つ。本年度は、Oryza属におけるNLR-IDの全貌を明らかにするための研究を進めた。そのために、Oryza rufipogon、Oryza barthii、Oryza meridionalis、Oryza longistaminataなどを含む野生イネ系統のゲノム配列をOxford Nanoporeシーケンサー(MinION)によって取得した。取得したロングリードと公開データベースに登録されているIlluminaシーケンス配列を併用することで基準配列を構築した。これら系統の葉からRNAを抽出しRNAシーケンスを実施し、構築した基準配列をもとに取得したRNAシーケンスリードを用いてトランスクリプトームアセムブリ、および遺伝子予測を行った。その結果、これまでに20を超えるID(WRKY、PP2C、TRX、F-BOXなど)を有するNLRが存在することを明らかにした。同定されたIDと相同な配列を持つイネタンパク質(HpsID: Host protein similar to ID)を探索したところ複数のIDがイネにおいて他のタンパク質として存在していた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究の基盤となるゲノム配列情報の整備、および新規のIDを有するNLRを同定できたことから順調に進捗していると言える。

今後の研究の推進方策

いもち病菌感染時のイネ葉のRNA-seqを行い、遺伝子発現が見られるHpsIDに対象を絞る。選抜したHpsID遺伝子を順次、イネ系統「ひとめぼれ」に対してCRISPR/Cas9法によって遺伝子欠損系統を作出する。

次年度使用額が生じた理由

次年度におけるRNAseqを当初予定より拡大して行う必要が出てきたため、予算を移動する必要が生じた。また、形質転換体作成の規模が当初予定より大きくなることが予想されたのでそのための人件費として次年度に繰り越す必要が生じたため。

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公開日: 2022-12-28  

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