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2023 年度 実績報告書

ダイズにおけるトコフェロール生合成経路を制御する遺伝子の同定

研究課題

研究課題/領域番号 21K14835
研究機関国立研究開発法人国際農林水産業研究センター

研究代表者

朴 チョル  国立研究開発法人国際農林水産業研究センター, 生物資源・利用領域, 任期付研究員 (00886913)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワードダイズ / 機能性成分 / ビタミンE / トコフェロール / QTL
研究実績の概要

トコフェロールは4種類の同族体(α、β、γ及びδ)からなり、そのうちα-トコフェロールが最も高いビタミンE活性を示す。ダイズはα-トコフェロールの含有率が10%未満であり、他の油脂作物に比べα-Toc含有量が低く(ヒマワリ:90%、セイヨウアブラナ:30%程度)、その栄養性に影響している。ダイズ種子のα-トコフェロール含有率の向上は、ダイズの利用の拡大、市場価値および栄養価値の増加に寄与すると期待されている。
本研究では、異なるトコフェロールの組成を持つダイズ品種「K099」と「Fendou 16」の交雑に由来するF6世代の組換え自殖系統分離集団で、トコフェロール含有量と含有率に関連する計22個の有意なQTLが6本の染色体に座上することを確認した。検出した22個のQTLのうち、δ-Toc、β-Toc、γ-Tocの含有量および含有率に関連する7個のQTL が染色体14番にQTLクラスターqTClu14を形成することを確認し、qTClu14のゲノム領域にあるメチル化に関与する遺伝子Glyma.14g132800をqTClu14の候補遺伝子として推定した。qTClu14の効果を検証するため、qTClu14の準同質遺伝子系統(NIL)を作出し、NILs間にGlyma.14g132800の発現量や種子α+γ-Toc含有率の差が確認され、Glyma.14g132800がトコフェロールの生合成経路を制御する新規遺伝子であることが確認された。
本研究で同定したトコフェロール生合成経路を制御する遺伝子により、高いα-Toc含有率を持つ高機能性ダイズ育種素材の創出が期待できる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Identification of quantitative trait loci and candidate genes controlling the tocopherol synthesis pathway in soybean (<scp><i>Glycine max</i></scp>)2023

    • 著者名/発表者名
      Park Cheolwoo、Liu Dequan、Wang Qingyu、Xu Donghe
    • 雑誌名

      Plant Breeding

      巻: 142 ページ: 489~499

    • DOI

      10.1111/pbr.13104

    • オープンアクセス / 国際共著
  • [学会発表] Identification and validation of Candidate genes controlling tocopherol synthesize pathway in soybean2023

    • 著者名/発表者名
      Cheolwoo PARK
    • 学会等名
      World Soybean Research Conference 11
    • 国際学会
  • [備考] 高α-トコフェロール含量ダイズ開発によるダイズ機能性の向上

    • URL

      https://www.jircas.go.jp/ja/program/proc/blog/20230529

URL: 

公開日: 2024-12-25  

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