ソバの生態型は日長応答性により「感光性の弱い夏型・強い秋型・その中間型」に大別され、夏型(早生)品種は長日条件となる高緯度地域または春まき栽培に、秋型(晩生)品種は短日条件となる低緯度地域や夏まき栽培で利用される。生態型を制御する遺伝子を明らかにし、育種に利用可能なマーカーを開発できれば、栽培地域・作期に応じた最適な生態型を示す品種のデザインが可能となり、収量性・品質の最大化が図れる。また、「高品質な秋型品種の夏型化」のような生態型改変育種が可能となれば、ソバの需要が高まる夏に高品質な新ソバを提供できるため、高付加価値の国産ブランドソバとしての売出しも期待できる。
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