フラボノイドの生理機能は多岐に渡り、その有用性を示す報告は近年加速度的に増加している。そのため作用機序の解明や合成法、代謝過程などフラボノイドの動物細胞における影響について研究が行われ、年間1万報を超える関連論文が投稿されている。しかし、機能性成分として報告され続けているフラボノイド類の、直接的な作用機構は殆ど明らかにされておらず、その標的タンパク質の探索は世界的な競争になっている。本研究で、代表的なフラボノイドのひとつであるquercetin及びその誘導体の標的タンパク質及び、作用様式をNMR法を用いて初めて明らかにし、フラボノイドの活性メカニズムの一端を明らかにする事に成功した。
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