研究課題/領域番号 |
21K14906
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研究機関 | 松江工業高等専門学校 |
研究代表者 |
山口 剛士 松江工業高等専門学校, 環境・建設工学科, 准教授 (30759832)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | click chemistry / FISH法 |
研究実績の概要 |
地球における環境保全を達成するためには、更なる微生物生態の理解が重要である。多くの微生物が人為的な培養が困難である現状から、近年微生物を個々でゲノム解析を行うシングルセル解析が世界中で行われている。しかし、微生物を回収するために微生物を視覚的に検出する必要があるが、未だ確立させた手法が存在していない。そこで、本研究では、銅イオンを用いないclick chemistryであるcopper-free click chemistryに着目し、研究代表者が開発したhybridization chain reaction-Fluorescence in situ hybridization (HCR-FISH) と組み合わせたシングルセル解析が可能な高感度FISH法の開発を行っている。まず、copper-free click chemistryが菌体内で行えるのか確認するために、細菌の代表的な交雑部位であるEUB338領域に対して検討を行った。その結果、標的微生物のみを視覚的に検出可能であることが明らかとなった。また、高濃度のホルムアミドになると蛍光強度が微弱になったことから、プローブが標的部位に交雑していることが明らかとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
菌体内においてcopper-free click chemistryとHCR-FISH法を組み合わせて視覚的に検出できることから順調に研究は進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
これまでに本手法が微生物に対して適用可能であることが明らかとなった。そこで、今年度は、本手法の特異性をホルムアミド曲線により明らかにし、蛍光強度等の特徴を把握する予定である。さらに、現在集積培養を試みている環境微生物に対しても本手法を適用させ、環境微生物への適用可能性についても検討を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍で旅費が計画時よりも少額となったため。また、繰越金については、人工DNAなど本研究の進展させるために使用する
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