研究実績の概要 |
およそ11万人のインドネシア人エビ養殖農家が利用しているKUVIというオンライン・コミュニティ(OCoP)の利用農家および非利用農家を対象に、令和4年4月に第1回目の家計調査を、令和5年4月に第2回目の家計調査を実施し、約600名からデータを収集した。分析の結果、 インドネシアのエビ養殖農家は依然として隣人を主要な情報源として頼りにしており, OCoPは補完的な情報源としてのみ利用されていることを明らかにした。さらに、インドネシアのOCoPの影響を調査し、特に異なる養殖方法を持つ農家の間で技術採用がどのように異なるかを分析した。粗放型養殖を行う農家は, 主に伝統的な方法に依存しているため、OCoPの利用が新技術の採用や行動変化に影響を及ぼしていないことがわかった。 一方で、集約型養殖を行う農家は、より進んだ情報を必要としており、OCoPを通じて得られる多様な情報が実際に新技術の採用を促進していることが明らかになった。2023年度、この研究結果を国際学会で発表した。また、論文1本を国際学術誌に掲載した。現在、論文5本が国際学術誌から査読中である。
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