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2021 年度 実施状況報告書

自由貿易協定の気候変動影響評価

研究課題

研究課題/領域番号 21K14927
研究機関秋田県立大学

研究代表者

赤堀 弘和  秋田県立大学, 生物資源科学部, 助教 (40803268)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2023-03-31
キーワードCGE / GHG / 企業の異質性
研究実績の概要

政府の策定したSDGs実施指針の中で掲げられた優先課題の中に気候変動影響評価等の環境対策が盛り込まれるなど、FTAの影響評価においても、交渉時に気候変動影響評価の結果を考慮することがより一層重要となってくると考えられる。
CGEモデルを利用したFTAの(事前)影響評価において、近年は企業の異質性(Firm Heterogeneity)の概念をモデルに組み込み、同一産業内の企業でも生産性の違いを考慮した分析とすることがトレンドとなっている。企業の異質性を考慮して分析を行うと、経済効果は従来のCGE モデル分析に比べて格段に大きくなることが指摘されている。経済効果が大きくなるということは、経済活動の結果生じる温室効果ガス排出にもより大きな影響があるということであり、SDGsに取り組むうえで重要とされている気候変動への影響度合いについての判断材料を提供する点で大いに学術的意義を有するだけでなく、実践的意義も有すると考えられる。しかしながら、FTAの気候変動影響評価を行った既存研究ではこの企業の異質性を考慮した分析は未だほとんど行われていない状況にある。
そこで本研究では企業の異質性を考慮したCGEモデル分析により、我が国が関係するFTAの気候変動影響評価を行い、FTAの交渉および環境対策の立案に資する情報を提供することを目指す。2021年度は企業の異質性を考慮できるようCGEモデルを改良し、FTAによる温室効果ガス排出量の変化を計測し、その成果を発表することが目標であった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当初想定していたよりもモデルの改良作業に時間がかかり、当該年度中に完了しなかった。

今後の研究の推進方策

モデルの改良およびFTAによるGHG排出量変化の計測については間もなく完了する予定である。
本年度に予定している国際会議での発表については新型コロナウイルスの状況を踏まえて検討・実施する。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルス感染拡大により学会がオンライン開催となったため、出張が発生せず旅費を使用しなかった。
本年度も予算の多くは(主に国際会議)旅費として計上したものであるが、依然として厳しい状況が続いているため、情勢を見極めつつ可能であれば国際会議での発表を行いたい。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Economic Impact of the Japan-China-USA Free Trade Agreement on Japan using both Static and Dynamic GTAP Models2021

    • 著者名/発表者名
      Hirokazu Akahori, Shun Hasegawa, Daisuke Sawauchi, Yasutaka Yamamoto
    • 雑誌名

      Journal of International Trade, Logistics and Law

      巻: 7(2) ページ: 59-66

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2022-12-28  

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