これまで家畜の成長と生産能力の個体差が重要視されていたものの、「成長と鶏肉の品質の個体差の関連」を調べた例はほとんどなかったが、本研究結果により、初期成長速度の異なる2群間において、実際に食肉品質に直結するリン脂質の代謝産物や遊離アミノ酸含量に差があ理、水分損失や呈味に影響することを見出した。初期成長期の成長速度と出荷時の鶏肉の肉質との関連性を調べるというアプローチにより、初期成長期で出荷時の肉質のばらつきが予想することができ、早期に飼養管理方法の改善に取り組むことができる。また、成長と品質の個体差に関連性が認められると、生産性と品質の斉一性の向上が可能となる。
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