本研究では3種類のDLA分子を対象としてDLA結合ペプチドを解明し、さらに、同定したDLA結合ペプチドを用いて、DLA結合ペプチド予測システムを構築することができた。この予測システムにより、Neoantigen(がん特異的な遺伝子変異に起因するがん抗原)や腫瘍関連抗原のアミノ酸配列から、DLA分子に結合するがん抗原ペプチドの候補を瞬時に選択することが可能となった。よって、本ツールは今後のイヌのがんワクチン研究の進展に大きく貢献すると考えられる。また、本研究の手法を用いて、他のDLA分子に提示されるペプチド配列を解明することで、イヌ全体を網羅可能ながんワクチン開発基盤の構築に繋がると考えられる。
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