研究課題
若手研究
本研究は、肝細胞への分化において重要なパイオニア転写因子であるFoxA1に着目し、FoxA1による標的ヌクレオソーム認識機構の解明を目的としている。申請者は、試験管内で再構成した標的ヌクレオソームとリコンビナントタンパク質として精製したFoxA1を用いて、FoxA1-ヌクレオソーム複合体を調製する系を確立した。続いてクライオ電子顕微鏡解析のための条件検討を行い、単粒子解析に適した条件を見出した。
生化学、構造生物学
パイオニア転写因子がどのようにヌクレオソームに作用するかを明らかにすることは、細胞の分化や初期化の分子メカニズムを理解する上で重要な意味がある。本研究で、クライオ電子顕微鏡構造解析に向けてFoxA1-ヌクレオソーム複合体の大量調製系を確立した。この系は、他のパイオニア転写因子とヌクレオソームの複合体を調製する上でも有効な手段となる。