トランスフェリンレセプターは細胞内外の鉄代謝以外にもドラッグデリバリーのレセプターとしての研究など、様々な応用研究が盛んに行われている。本研究により明らかになった制御メカニズムは広く応用できる可能性を秘めている。さらにがん細胞のフリーラジカルの発生を促しフェロトーシスを起こすアルテスネートによりTfRがS-パルミトイル化されることが報告されており 、鉄誘導性の細胞死にTfRが影響を与えることも示唆されている。新たなメカニズムによるがん細胞の細胞死のコントロールできる可能性もある。また、膜貫通のタンパク質の長鎖リジンアシル化はこれまで報告がなく、世界初の発見である。
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