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2021 年度 実施状況報告書

細胞運命が分岐した細胞群における発現変動遺伝子検出アルゴリズムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 21K15078
研究機関早稲田大学

研究代表者

井内 仁志  早稲田大学, 理工学術院総合研究所(理工学研究所), 次席研究員(研究院講師) (00851122)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
キーワード1細胞遺伝子発現解析 / 発生 / 擬時間
研究実績の概要

近年、1細胞遺伝子発現解析によって発生や刺激に伴う細胞状態の変化を遺伝子発現プロファイルによってモデル化することで、それぞれのサンプルにおける細胞状態の変化と擬時間を推定する解析が行われている。なお、擬時間とは実時間とは必ずしも一致するものではなく、細胞の遷移状態の進行度合いを示したものである。細胞状態の変化の軌跡と擬時間を推定した次のステップとして、細胞運命が分岐した細胞種間で異なる発現パターンを示す遺伝子の抽出をしたいというニーズがある。ここで、発生や刺激に伴う細胞状態の変化の軌跡と擬時間を推定するためのソフトウェアは多数発表されている一方、擬時間ベースで発現変動遺伝子を抽出するアルゴリズムは限られていた。本研究の目的は、フーリエ変換を用いた擬時間ベースの発現変動遺伝子検出アルゴリズムを開発である。2021年度はまず、細胞状態の変化の軌跡と擬時間を推定するソフトウェアの選定とフーリエ変換ベースのアルゴリズムの実装をおこなった。
また、ゲノミクスデータの解析を行うにあたり、高次元なデータを低次元のベクトルで表現することが必要になる場合がある。そこで、何らかのタスクの解決な特徴表現を学ぶための手法である表現学習について網羅的に調査した。特に自然言語処理をDNA/RNA/タンパクのような生物学的配列に適用している論文にフォーカスしてレビュー論文として発表した (Iuchi et al., Comput Struct Biotechnol J., 2021) 。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

データの前処理や正規化のためのソフトウェアを調査し、本研究の目的に合致し精度が高いソフトウェアを選定することができたため。

今後の研究の推進方策

まずシミュレーションデータによって既存手法との性能比較を行い、次のステップとして実データへの適用を順次実施していく予定である。

次年度使用額が生じた理由

COVID-19 により学会がオンライン開催になり旅費や宿泊費の支出がなくなったため。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Representation learning applications in biological sequence analysis2021

    • 著者名/発表者名
      Iuchi Hitoshi、Matsutani Taro、Yamada Keisuke、Iwano Natsuki、Sumi Shunsuke、Hosoda Shion、Zhao Shitao、Fukunaga Tsukasa、Hamada Michiaki
    • 雑誌名

      Computational and Structural Biotechnology Journal

      巻: 19 ページ: 3198~3208

    • DOI

      10.1016/j.csbj.2021.05.039

    • 査読あり / オープンアクセス

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公開日: 2022-12-28  

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