研究課題
若手研究
睡眠覚醒サイクルは遺伝的に制御され、環境的に応じて柔軟にその表現型を変化させる。本研究課題は、環境的要因による睡眠覚醒サイクルの変化を明らかにするものである。本研究では特に炎症反応とそれに伴う神経細胞以外の要因が、睡眠覚醒サイクルに与える影響に着目した。その中で、グリア細胞の免疫染色技術や、リポ多糖の投与に伴う睡眠覚醒サイクルの変化を報告した。
神経科学
本研究で開発したグリア細胞の全脳イメージング技術は睡眠覚醒サイクル以外の研究への応用も可能な技術であり、今後の神経科学の発展に貢献できる。また、睡眠覚醒サイクルにおけるグリア細胞の役割を明らかにすることで、炎症など環境的要因による睡眠覚醒サイクルの変化メカニズムを明らかにすることができる。睡眠覚醒サイクルの慢性的な変化は、様々な精神疾患と関連することが知られており、それらの疾患に関してもグリア細胞の関与を調べることが可能である。