アカテガニの日本海側集団の繁殖リズムの再調査とオスの繁殖リズムの有無を調べることを目的に、佐渡島において毎晩一定の時間内に出現した個体を全て捕獲し、雌雄の割合と抱卵の有無を記録した。その結果、佐渡島集団も太平洋側と同様に月周性を示すこと、そのリズムには明瞭な雌雄差があることを見出した。 本種の月周繁殖リズムの創出機構の解明を目指し、眼柄をターゲットにRP-HPLCとRNAseqから候補因子選抜を実施した。その結果、RP-HPLCから新月・満月特異的に検出されるペプチドホルモンを、RNAseqから別の内分泌経路に関する遺伝子群が新月・満月をピークにする約2週間周期の発現動態を示すことを見出した。
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