研究代表者は、ヒストン修飾による遺伝子発現記憶の仕組みの進化プロセスを明らかにするため、進化的系譜を代表する複数植物種(被子植物のハクサンハタザオ、ヤブツバキ、裸子植物のアカマツ、小葉植物のクラマゴケ、大葉シダ植物のコシダ、コケ植物のオオジャゴケの6種)について、兵庫県多可郡多可町の思出川沿いに生育する自然個体を対象として、定期的なサンプリングおよび分子実験を行った。そしてバイオインフォマティクス解析により、各植物のヒストン修飾の季節ダイナミクスを調べた。特にハクサンハタザオにおいて、発現が活性化している遺伝子群の進化的な古さが、季節によって異なることがわかった。
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