研究課題
筋萎縮性側索硬化症(ALS)は根本的な治療法はなく、また治療法の開発に必須である診断および治療モニタリングを可能にするバイオマーカーすら存在しない。そこで本研究は、体液中に存在する中枢神経由来のGluA2 mRNAのQ/R部位の編集率を測定し、運動ニューロンでのADAR2の発現量低下を同定し、孤発性ALSの診断および治療モニタリングのバイオマーカーを開発しようとしている。現在、中枢神経由来である、髄液中のGluA2 mRNAの編集率の測定を行っており、10症例で編集率測定が終了している。また、編集率とALS機能スケールなどの臨床パラメーターとの相関も調べているところである。今後更に症例数を増やし検討していきたい。一方で、血液中のGluA2 mRNAの検出は難航しており、今後は血液中のGluA2 mRNAの検出法も確立していきたい。
3: やや遅れている
髄液中のGluA2 mRNAのQ/R部位の編集率測定を行えたサンプル数が少ない。また、血液中のGluA2 mRNAの検出がうまくいっていない。
髄液中のGluA2 mRNAのQ/R部位の測定をより多くのサンプルで行い、臨床パラメーターとの比較も行う。また、血液中のGluA2 mRNAの検出法も確立していきたい。
前年度に購入した実験消耗品や実験試薬が残っておりそちらを使用したために、それらの購入費が抑えられた。また、論文作成やコロナによる臨床の多忙があり、実験をする時間が減ってしまった。
すべて 2021
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (1件)
International Journal of Molecular Sciences
巻: 22 ページ: 10958~10958
10.3390/ijms222010958
Processes
巻: 9 ページ: 1667~1667
10.3390/pr9091667