研究成果の概要 |
海馬は記憶の形成に重要な働きを持つ脳部位である。記憶はある特定の神経細胞集団から成る神経回路の活性変化として符号化される。その符号化の過程においてシナプス伝達効率の変化(シナプス可塑性)が重要な役割を果たすと考えられているが、その分子メカニズムはよく分かっていなかった。本研究では、学習時に活性化した海馬のシナプスで生じたプレシナプス分子(Munc13-1, RIM1, 電位依存性カルシウムチャンネルなど)の量およびナノレベルの局在変化を系統的に定量するための超解像顕微鏡解析技術を構築し、記憶符号化に関わるプレシナプスの分子メカニズムを解明した。
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