Phf24(Gαi-interacting protein, GINIP)の中枢神経系における機能とてんかんの発症における役割を明らかにする目的で、Phf24欠損ラットを用いて、行動薬理学的評価、神経化学的評価、発作時脳波解析を行った。その結果、Phf24の欠損により、けいれん発作閾値が低下すること、大脳皮質、海馬、扁桃体、視床領域における神経興奮が亢進すること、神経伝達物質(グルタミン酸、GABA)の遊離機能が亢進することなどが明らかとなった。本研究結果より、Phf24はてんかん発作の発症を抑制的に制御していると推察され、てんかん治療の新たな標的分子として有用であることが示唆された。
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