今後の研究の推進方策 |
今後は、乾式プロセスで調製されるコーティング膜の質を向上させるべく、種々の条件を検討する必要がある。装置の操作条件(パドル回転数や振動数)を検討し、粒子に与える力を増加させることでコーティング層の緻密化を図る。既報1)を参考にCore-Shell型のコーティング剤を検討することで、被覆効率の向上を図る。本年度より、湿度制御装置を導入して、乾式コーティング中の湿度を制御しながら実験を行う設備を整える予定である。核粒子とコーティング剤の軟化温度・付着力が湿度により変化する可能性が考えられるため、最適な条件を検討することが可能となる。また、装置については、これまでの剪断を中心とした装置では、緻密化が困難と考えられる。そのため、コーティング層に対して垂直方向の力を加えるべく、ビーズ媒体の利用を考えている。核粒子へゆるく付着させる工程をこれまでの剪断型装置で行い、コーティング層の緻密化を媒体型装置で行うことを計画している。 1) T. Yasunaga, T. Andoh, N. Ogawa, H. Yamamoto, H. Ichikawa, Design and preparation of nanocomposite acrylate coating agents for binder-free dry coating of 100 µm-sized drug-containing particles and their coating performance, Eur. J. Pharm. Biopharm. 170 (2021) 133-143. https://doi.org/10.1016/j.ejpb.2021.11.008.
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