| 研究課題/領域番号 |
21K15335
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| 研究機関 | 自治医科大学 |
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研究代表者 |
近澤 研郎 自治医科大学, 医学部, 講師 (90772989)
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| 研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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| キーワード | 広汎子宮全摘術 / 骨盤神経叢 / 膀胱下腹筋膜 |
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| 研究実績の概要 |
ホルマリン固定遺体を用いて、神経の走行を剖出した。3体6側でまず行った。その後、静脈にシリコンを注入し、神経と静脈のコントラストを明瞭化する研究を3体6側で行った。神経の間を縫うように静脈が走行していることが視認できた。また、静脈は子宮に流入するものは単独で走行するのではなく、膀胱・直腸と多数吻合していることがシリコン注入により明らかになった。
静脈の形態や神経の描写方法について、学会で参考になる発表を聞き、また、自信の研究の成果について、質疑応答でコメントを頂いた。そのコメントを元に、固定遺体を矢状断面で半切し、内側からの解剖・剖出をすることで、臓器に入ってくる枝からの逆行性の剖出を行い、神経と静脈の関係性を検討することとした。すると、膀胱・子宮・直腸の臓器をそれぞれ牽引し、各臓器との間の間隙からの解剖も可能になるため、より視認性の良い、神経走行、静脈走行が分かりやすく検討できるようになった。広汎子宮全摘術で損傷しうる神経を含め、骨盤神経叢から膀胱へ枝を伸ばす神経は、Denovilliers筋膜という、腟後壁を覆う筋膜をメルクマールにして、いくつかのタイプ分類ができそうな走行をしていることがわかった。そのため、今後はタイプ分類を見越して、Denovilliers筋膜を指標に解剖を行う予定である。
付随的に、膀胱下腹筋膜をメルクマールとして、リンパ節や脂肪が分けられることが解剖体によって示唆されたため、その研究を発表、手術動画論文としての短報として報告した。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
タイプ分類ができれば、産婦人科だけでなく、消化器外科や泌尿器科の手術に対する基盤研究となることが考えられる。
また、付随的に膀胱下腹筋膜を手術時に役立てられることも論文化できており、順調に進展していると思われる。
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| 今後の研究の推進方策 |
矢状断で切断した解剖体を内側で見て解剖する方法は、神経・静脈を同時に剖出する方法として優れており、この方法で再度3体6足を解剖し、研究を進行させようと思う。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
解剖体を追加で使用するため、研究用アルコールを購入する。
また、次の研究成果について意見交換をするため、国内・国外の学会で発表を行う。
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