研究課題
前年度の研究から、潰瘍性大腸炎モデルマウスでの脳腸AMPK活性の低下により、Autophagy機能が低下することによって潰瘍性大腸炎様所見やうつ様行動が起きている可能性が示唆された。そこで、今年度はAMPK活性化剤であるレスベラトロールを潰瘍性大腸炎モデルであるDSS処置マウスに経口投与した際の有効性に関して検討した。その結果、レスベラトロールを経口投与した際に潰瘍性大腸炎様所見並びにうつ様行動の発現を有意に抑制する結果が得られた。故に、潰瘍性大腸炎様所見並びにうつ様行動の発現には脳腸AMPK活性の変化が関与していることが示唆された。
2: おおむね順調に進展している
当初の計画通りに進んでいる。
本年度の研究成果からAMPK活性化剤であるレスベラトロールの投与により潰瘍性大腸炎様所見並びにうつ様行動の発現を抑制することが示唆された。故に、次年度は有効性が認められた投与スケジュール後に海馬並びに直腸のサンプルを採取し、Autophagy機能に焦点をあてた生化学並びに免疫組織化学的手法を用いたレスベラトロールの作用機序解明に関する検討を行う。その際には、レスベラトロール投与による海馬での神経保護並びに神経新生的な観点からの検討も行う予定である。
コロナ禍の影響によりオンラインで参加した学会があり、その分の旅費に割り当てていた研究費を使用しなかったため次年度に繰り越すことになった。
すべて 2023 2022
すべて 雑誌論文 (8件) (うち査読あり 8件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (4件) (うち招待講演 1件)
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