研究実績の概要 |
大腸粘膜下層浸潤癌(リンパ節転移例、非転移例)についてパラフィンからRNAを抽出した、いくつかの症例でRNAの抽出に難渋し一部固有筋層浸潤、漿膜下層浸潤症例も症例として追加した。術前化学療法が行われた症例、遺伝性腫瘍症例、免疫染色やMSI解析でMSIが示唆された症例は除外とした。結果としてリンパ節転移例18例, 非転移例21例で解析を行なった。網羅的miRNA解析はaffymetrix GeneChip miRNA Array 4.0を用いた。網羅的mRNA解析はaffymetrix Clario S human assayを用いた。リンパ節転移群と非転移群のmiRNA発現変動の比較はFDR p<0.05かつdelta Fold change>絶対値2を越えるものを抽出することとした。その結果8個のmiRNA (miR-4685-3p, 6754-3p, 6806-3p, 8085など)でup regulationを示した。down regulationを示したものは認めなかった。 up regulationを示したmiRNAとmRNAの相互関係をパスウェイ解析で検討した。miRNAでup regulationを示し、down regulationを示したmRNAは7パターンであった(TMEM243とmiR-206, 4685-3p, 6754-3p, METAP1とmiR-4685-39, CAMK4とmiR-8085, TGOLN2とmiR-6806-3p, 8085)。
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