潜在性結核感染症(LTBI)から活動性結核への進展に寄与する結核菌側の分子機構解明を目指し、これと密接に関わる現象と考えられる細菌のVBNC状態に注目し、その再活性化機構の解明を試みた。 本研究では結核菌群の「分裂のON/OFF」を、分裂に寄与するタンパク質の蛍光標識におよび蛍光アミノ酸取り込みによって可視化することに成功したが、再増殖可能菌と再増殖不能菌の分離・網羅的解析には至らなかった。 しかし、VBNC結核菌の再活性化に対する結核菌Ser/ThrキナーゼPknの寄与を明らかにした。併せて、Pkn阻害活性を有する抗悪性腫瘍薬MitoxantroneのVBNC結核菌殺菌効果を明らかにした。
|