研究課題
若手研究
新型コロナウイルス感染症の症状は多岐に渡り、無症状感染者もいれば重篤な急性呼吸器症状を呈する感染者も存在する。最近、無症状患者と重症患者から単離された新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のゲノム解析が行われ、重症患者ではオートファジーの誘導に関わるnsp6に変異があることが明らかになった。そこで本研究ではSARS-CoV-2のリバースジェネティクス法を駆使して、nsp6変異株を作出し、培養細胞及びハムスターを用いて増殖性及び病原性を検討した。
ウイルス学
新型コロナウイルス感染症の原因ウイルスであるSARS-CoV-2は今もなお世界中で大流行しており、その治療薬の開発が期待される。本研究では病原性に関わる変異としてnsp6の変異を見つけ出し、この変異によってウイルスの増殖能に変化が生じることを培養細胞及びハムスターを用いた動物実験により明らかにした。更なるnsp6の機能解析をすることにより、SARS-CoV-2の病原性機構の解明と治療薬開発の端緒になることが期待できる。