進行固形がん治療において抗PD-L1抗体等の免疫チェックポイント阻害薬は優れた治療成績を示しており、その治療効果予測因子の探索が求められている。本研究では、マウスモデルにおいて抗PD-L1抗体による腫瘍縮小効果を示した組織では血管新生が抑制され、血中において血管新生阻害作用を有するケモカインCXCL10/11の発現が亢進していることが明らかになった。これらケモカインの受容体であるCXCR3の中和抗体および、腫瘍細胞におけるCXCL10/11のノックダウンで抗PD-L1抗体治療感受性は低下した。臨床肺がん症例においても、血中CXCL10/11濃度が抗PD-1抗体の治療効果と正の相関性を示した。
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