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2021 年度 実施状況報告書

リキッド・バイオプシーを用いた早期胃癌の術前リンパ節転移診断能向上への挑戦

研究課題

研究課題/領域番号 21K15510
研究機関鹿児島大学

研究代表者

松下 大輔  鹿児島大学, 鹿児島大学病院, 助教 (10724205)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2023-03-31
キーワードリキッド・バイオプシー / 胃癌 / リンパ節転移 / センチネルリンパ節 / 血中遊離癌細胞
研究実績の概要

癌の予後予測や早期診断に対してのバイオマーカー探求は広く行われており、末梢血を用いたリキッド・バイオプシーの分野も研究が進んできている。特にリキッド・バイオプシーを用いた血中遊離癌細胞(Circulating Tumor Cell : CTC)の研究では、CTCを形態学的に検出する手法やPCR法を中心とした分子生物学的手法が用いられている。胃癌においては近年の内視鏡診断の進歩により早期診断を行い、低侵襲治療としての内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)実施例が増えてきている。さらに早期胃癌の外科切除においては以前からセンチネルリンパ節生検を元にした縮小手術が低侵襲手術として行われている。早期胃癌における術前リンパ節転移診断は非常に困難であり、ESD後に非治癒切除と診断された症例に対してはリンパ節転移のリスクの観点から定型的胃切除術+リンパ節郭清が行われている。これらESD後非治癒切除例に対してより正確な個別化されたリンパ節転移のリスク診断が可能であれば重要な個別化治療の方針選択の一助となりうることから、より高性能なリンパ節転移診断のバイオマーカーの同定が重要かつ急務であると考えられる。本研究ではリキッド・バイオプシーを用いたリンパ節転移診断を可能とするバイオマーカーを探索することを目的とし、当科で所持している胃癌術後の非センチネルリンパ節とセンチネルリンパ節、転移を有するリンパ節から抽出したRNAを用いてPCR-arreyを行う準備を始めている。現時点では対象となる諸リンパ節のRNAのクオリティーチェックを行い実験に至適な検体を選別している。また、PCR-arreyに必要な試薬・実験機器の準備を進めている段階である。さらにリキッドバイオプシーでの評価のために新規でのCTC補足機器の導入を行い実験の準備を進めている段階である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

対象サンプルの選別、PCR-arreyを行うための実験試薬・機器の準備はおおむね終了した。

今後の研究の推進方策

選別したリンパ節のRNAを用いてPCR-arreyを行いリンパ節転移予測マーカーXを同定する。リンパ節転移のない早期胃癌症例とリンパ節転移を有する進行胃癌症例からの血液を用いてPCRでのマーカーXの発現を確認し、CTC補足機器を用いての追加検討を行う予定です。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Clinical significance of circulating tumor cells in the response to trastuzumab for HER2-negative metastatic gastric cancer2021

    • 著者名/発表者名
      Daisuke Matsushita
    • 雑誌名

      Cancer Chemother Pharmacol .

      巻: 87(6) ページ: 789-797

    • DOI

      10.1007/s00280-021-04251-z

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著

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公開日: 2022-12-28  

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