転移乳癌患者において予後に強く関連する肝転移の制御は不可欠であり、乳癌治療において取り組むべき大きな課題である。我々はマウス乳がん肝転移モデルを用いて、乳癌肝転移巣に対しては免疫チェックポイント阻害薬の効果は認められず、CD8陽性細胞の腫瘍浸潤が原発巣に比べて乏しいことを確認した。またマウス4T1担癌マウスにおいて、肝細胞における好中球浸潤が著明に増加する事を免疫染色、フローサイトメトリー並びにトランスクリプトーム解析にて確認した。 これらの結果は乳癌と肝臓免疫微小環境の因果関係の解明に貢献し、乳癌肝転移の理解に寄与するところが大きい。
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