研究課題/領域番号 |
21K15545
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
三ツ村 隆弘 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (10833270)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | リキッドバイオプシー / 肺癌 |
研究実績の概要 |
現在、Driver mutationのないもしくは不明の進行非小細胞肺がんに対して免疫チェックポイント阻害薬(Immune-checkpoint inhibitor: ICI)が標準治療の一つとなり、多くの症例で使用されている。ICIはTリンパ球によるがん細胞攻撃を促進するという特性から、治療効果判定までに時間を要することがあり、従来の画像判定に変わる早期かつ正確な治療効果判定法の開発が必要である。進行がんにおいて血液中に腫瘍由来のDNA(circulating tumor DNA; ctDNA)が混在する。変異をともなったctDNAが含まれる割合(変異アリル頻度、Variant Allele Frequency;VAF)は一般に腫瘍の増大に伴い増加する。本研究開発の目標は、リキッドバイオプシー(血液)を用いて、VAFの変化量に基づき、肺がんに対するICIの治療効果判定を画像診断より早期に行う評価法を開発することである。治療前ならびに治療開始後にリキッドバイオプシー(血液)により得られた検体から、次世代シークエンサーを用いてゲノムプロファイル検査を行い、VAFの変化と画像における治療効果判定(New response evaluation criteria insolid tumors guideline version 1.1)を比較する。20歳以上の進行非小細胞肺がんに対し1次治療としてICIを用いる症例を対象とし、現在症例を集積中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究開始当初COVID-19流行の影響により外来および入院症例数の制限があったことから、症例エントリーがやや遅れた。
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今後の研究の推進方策 |
エントリー症例の多くは観察期間を終了し、臨床経過、ctDNAの変異アレル頻度の変化量を解析する。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究の進捗に合わせて必要な研究費を執行し、当初の見込み額と執行金額に差異が生じた。また次年度はエントリー症例の増加に伴い必要な費用に繰越金を使用する予定である。
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