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2021 年度 実施状況報告書

オルガノイドを用いたGAPPSにおける発癌機序の解析

研究課題

研究課題/領域番号 21K15551
研究機関徳島大学

研究代表者

三井 康裕  徳島大学, 病院, 特任助教 (80792366)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2023-03-31
キーワードGAPPS / APC promotor1B / organoid
研究実績の概要

現時点で、Gastric adenocarcinoma and proximal polyposis(GAPPS)家系(疑診を含む計8家系19名)における臨床病理学的情報の収集を行った.担癌患者は5/19例であり,臨床病期I/II/III/IVは3/0/0/2,生殖細胞系列遺伝子変異ではGAPPS患者全てにおいてAPC遺伝子 promotor1B(c.-191T>C)を認めた(9例).
発癌機序の解明を目的とした遺伝子解析では,摘出標本あるいは内視鏡生検により得られた検体から腫瘍,胃底腺ポリープ,正常粘膜のDNA抽出までが終了している.また,同意が得られた1症例においては,腫瘍組織よりRNAを抽出し,Hot spotを中心にマイクロアレイ解析を行い,特異的な遺伝子発現signatureを作成した上でoncogenic geneの選定を行った.GAPPS家系の被験者より内視鏡下に採取した生検組織を用いて,腫瘍,胃底腺ポリープ,背景粘膜からオルガノイドを計4例樹立した.1例において全ての組織型を樹立し,他3例ではいずれかの組織型を有するオルガノイドを樹立し得た.今後,他症例においてもオルガノイド樹立数を増やし,oncogenic geneの同定に入る予定である.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

被験者から採取した組織を用いたオルガノイド樹立において,増殖能が十分でないため樹立が困難となるケースが散見された.また,GAPPSという疾患自体が希少疾患であり,予後不良疾患であるため,検体採取の同意が得られていても被験者の死亡により腫瘍組織の採取が十分行えなかったケースもあった.しかし,オルガノイド樹立に必要な因子が明確となってきており,今後においてはオルガノイドの確実な樹立が期待できるものと考えられる.

今後の研究の推進方策

同意を得た被験者より腫瘍,胃底腺ポリープ,背景粘膜を採取し,オルガノイド樹立を進める.いずれも2022年度内に内視鏡サーベイランスを実施予定であり,検体採取を積極的に進める.樹立しえたオルガノイドを用いて,年度内にマイクロアレイ解析を用いた遺伝学的signatureを実施,oncogenic geneの特定とともに,発癌機序の解析を計画通りに進める予定である.

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公開日: 2022-12-28  

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