研究課題/領域番号 |
21K15554
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
吉田 道春 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 客員研究員 (00795437)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | glioblastoma / focused ultrasound / micro-bubbles / lipid nanoparticles / drug derivery system / mRNA / doxorubicin / malignant glioma |
研究成果の概要 |
COVID-19のワクチン開発で世界的に注目を集めているmRNA封入脂質ナノ粒子(LNP)を送達薬剤とし、バブルリポソーム(BL)とmRNA封入LNPを静注後、頭部に集束超音波(FUS)を照射した。照射後、ルシフェラーゼ発現mRNA封入LNPと蛍光タンパク質(ZsGreen1)mRNA封入LNPの脳内送達(発現)に関して検討したところ、脳実質内に高いルシフェラーゼ発現と、3次元薬物動態解析から血管内皮細胞およびグリア細胞でZsGreenの発現亢進が認められた。これにより、FUSとBLによるBBB開口によりmRNA封入LNPを脳実質へ送達できることを実証した。
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自由記述の分野 |
脳腫瘍治療
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
mRNAがLNP封入により血中で安定して維持され、FUS照射とBL製剤によって脳内の照射部位選択的にBBBを超えて送達可能であるという、脳内へのDDSにおける2つの大きな障壁を克服する新知見を得ることが出来た。 今後は、薬剤封入技術を応用し、悪性神経膠腫モデルに対して抗癌剤(DOX)封入リポソームやmRNA封入LNPをFUSとBLにより脳内送達し抗腫瘍効果を得ることで、化学療法の治療効果の向上を期待できる可能性がある。
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