研究課題/領域番号 |
21K15555
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
古閑 悠輝 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 特定研究員 (40835170)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | GIST / 薬剤耐性 / 悪性度 / 血清バイオマーカー |
研究実績の概要 |
消化管間質腫瘍(GIST)は切除不能・再発の症例は、予後不良である。切除不能・再発GISTに対してはチロシンキナーゼ阻害剤(イマチニブ)の投与が行われるが、その耐性獲得が臨床上、問題となっている。また予後、悪性度を規定する因子として現在は腫瘍径など腫瘍に関する因子しか用いられておらず有用なバイオマーカー、特に血清マーカーの報告はない。今後イマチニブの耐性機序を解明すること、血清マーカーから悪性度、薬剤耐性を予測することは臨床的に非常に重要となると考えられる。GISTにおける悪性度、薬剤耐性に関与する血清バイオマーカーを同定し、今後のGIST新規治療、スクリーニング、経過観察など臨床への応用を目的とし研究をおこなう。 現在多施設共同研究により集積した高リスクGIST臨床検体129例を用いて過去に悪性度の因子として報告したがん抑制遺伝子FBXW7が高リスク症例の中でもさらに予後不良群で低発現であることを証明した。また術後補助化学療法未施行症例でFBXW7低発現症例が予後不良であり、施行症例でFBXW7発現によらず予後に差がないことから何らかのイマチニブ耐性、治療効果とFBXW7が関与している可能性が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
・細胞株において、イマチニブ耐性株においてmicroarrayによる遺伝子解析を行うも特記すべき候補遺伝子が検出されず。改めてタンパク抽出、網羅的解析を検討中であるも難渋している。 ・GIST患者の血清サンプル採取にあたり手技、方法などについて検討中であり進捗が滞っている。
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今後の研究の推進方策 |
・蛋白解析を行い更なるイマチニブ耐性遺伝子の同定をすすめる ・患者血液サンプル採取にあたり適切な準備を行い採取を勧める ・現時点で所持しているサンプルを用いてさらなる解析をすすめる。
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次年度使用額が生じた理由 |
理由:試薬、消耗品については、医局内保管のものを使用することができた。また、旅費については、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により学会開催形式がハイブリッド開催へ変更となる事が多く出張が減った為、未使用額が生じた。
使用計画:試薬、消耗品の購入費に充てたいと考える。また、最新の研究情報を得るため、及び、研究成果発表のための学会出張旅費にも充てたいと考える。
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