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2022 年度 実績報告書

ctDNA検査を用いた食道癌の免疫チェックポイント阻害剤の適正使用の検討

研究課題

研究課題/領域番号 21K15575
研究機関岩手医科大学

研究代表者

二階 春香  岩手医科大学, 医学部, 助教 (90750860)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2023-03-31
キーワード食道癌 / 免疫チェックポイント阻害薬 / Circulating tumor DNA
研究実績の概要

「今後大幅な増加が予測される食道癌免疫療法においてCirculating tumor DNA(ctDNA)モニタリングが正確かつ迅速な治療効果判定法となりうるか」について研究を開始した。研究期間内でも食道癌に対する免疫チェックポイント阻害剤(ICI)治療を行う患者は急速に増加し、現在高度進行例ではほぼ全例に用いられるようになった。原発巣組織または血漿から遺伝子パネルを用いたCancer genome profilingを施行し、検出された症例特異的変異のうち1-3個を選定し、ctDNA検出用のprimer/probeを作成、経時的な血漿サンプルでのctDNA定量を行った。ICI治療を行った患者における、ctDNA変動と画像検査や腫瘍マーカーにによる既存効果判定とを比較した。
25例でICI治療中2 time point以上でctDNA検査を行った。治療内容はICI単独治療15例、ICI+CDDP/5-FU療法10例であった。奏功例では治療前に比較し治療後のctDNAの変異アリル頻度は10%以下に低下していた。SD症例では、ctDNA増加症例、低下症例、同レベル維持症例が見られるが、今後の治療効果の推移と比較する。ICI治療に特徴的な一時的増大後に縮小を示すpseudo progression症例は見られなかったものの、奏功例では早期のctDNA低下が見られおり、SD症例の効果判定予測には妥当性があるものと思われた。肝転移症例ではNivolumab2サイクルで肝転移の著明な増大・増加を認めhyper progressionを呈した症例を1例認め、4週間で変異アリル頻度は治療前の0.1%から80%まで上昇していた。ICI開始早期にctDNA検査を行うことで、最短でICIを中止できる可能性も考えられた。ICI治療の効果判定にctDNAモニタリングが有効である可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 当院における食道癌に対するNivolumab療法の治療成績2023

    • 著者名/発表者名
      二階 春香、馬場 誠朗、秋山 有史、高橋 眞人、藤澤 良介、熊谷 秀基、遠藤 史隆、岩谷 岳、新田 浩幸、佐々木 章
    • 学会等名
      第77回 日本食道学会学術集会

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公開日: 2023-12-25  

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