研究課題/領域番号 |
21K15616
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
猪狩 龍佑 山形大学, 医学部, 助教 (60612231)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 特発性正常圧水頭症 / 経頭蓋磁気刺激 / 拡散テンソル画像 |
研究実績の概要 |
特発性正常圧水頭症および疾患対照における錐体路障害の神経生理学的および画像医学的評価を行い、早期臨床診断や予後予測に役立てることを目的として、本研究のプロトコルの策定(研究対象者の適格基準・除外基準の設定、経頭蓋磁気刺激の刺激条件・記録条件の設定、頭部MRI拡散テンソル画像の撮像条件の設定)と検査機器等の研究環境の整備をおこない、学内での倫理審査で承認を得て、研究対象者の蓄積を開始した。 具体的には、経頭蓋磁気刺激(Transcranial magnetic stimulation; TMS)については、上肢では第1背側骨間筋等、下肢では前脛骨筋等に表面筋電図記録電極を配置し、運動誘発電位(Motor evoked potential; MEP)を記録することとした。刺激箇所は、大脳皮質運動野、脳幹、頸髄神経根(上肢)または腰髄神経根(下肢)の4箇所とすることとした。MEPの記録には、主に運動時閾値を用いるが、必要に応じて安静時閾値も計測することとした。頭部MRI拡散テンソル画像については、神経束の性状を示すfractional anisotropy(FA)値およびその他の数値化された指標を用いることとした。 また、検査機器を追加で導入し、検査がより迅速かつ正確に施行できる環境を整備した。現在、研究対象者の蓄積を開始しており、これまでのところ、研究対象者に対するTMSおよび頭部MRI拡散テンソル画像ともに問題なく安全に遂行できている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症の蔓延により、特発性正常圧水頭症の検査入院の件数の減少があり、症例の蓄積が遅れているため。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルス感染症の流行状況を注視しながら、可能な限りの症例蓄積につとめる。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染症の蔓延により、研究の進行状況に少し遅れがみられたため、検査機器の早期の導入により、研究の円滑な遂行が期待されたため。
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